皆さん、『メタルフリー』という言葉を耳にしたことはありますか？

あまり馴染みのない言葉だと思いますが、今や歯科業界においては日常的に使われています。

では、一体どういう意味かというと・・・

金属を一切使用しない歯科治療

という意味です。

皆さんの中には虫歯などが原因で、詰め物やかぶせ物を入れた経験がある方がいらっしゃると思います。その詰め物・かぶせ物に金属を使わないということです。

このメタルフリーという考え方が日本だけでなく海外でも主流となってきています。

なぜ、メタルフリーが主流になってきているんでしょうか？

その理由は

金属は私たちの健康に悪影響を及ぼす可能性があるということがはっきりとわかってきたからです。

＜金属の詰め物・かぶせ物が健康に及ぼす影響＞

１：金属アレルギー

金属は微量ではありますが唾液に溶け出してきます。それが蓄積されると生体に異物とみなされ、アレルギー反応が出ることがあります。

症状には個人差がありますが、症状が出るのは口腔内だけとは限りません。

また、全身の症状のみの場合もあります。

主な症状

• 口腔内の症状：口内炎、口唇炎、舌炎など
• 全身の症状：アトピー性皮膚炎、掌蹠膿疱症（手のひらや足の裏にできる水ぶくれのようなもの）など

２：歯茎への着色

金属が溶け出すことにより歯茎に黒く着色するため、見た目が悪くなります。

３：虫歯になる

金属の劣化した部分から虫歯になりやすいです。

４：歯がしみる

金属はよく熱を通すため、神経が生きている歯に詰めたり被せた後に冷たいものがしみることがあります。

症状が引かない場合は神経をとることもあります。

この金属に代わって使用されているのがセラミックです！

では、そもそもセラミックって何なの？？？って思いますよね。

簡単に言うと、金属でもなくプラスチックでもないものをセラミックと言います。

陶材のみで作られたものや、人工ダイヤモンドの材料であるジルコニアなどがあります。

その代表的な特徴は

• 硬い
• 腐食に強い
• 耐熱性がある

です。

セラミックは硬く腐食に強いため、劣化や変色がしにくいです。

そのため、虫歯になりにくいことや天然歯に近い白さを保つというメリットがあります。

歯茎に黒く色がつくということもありません。

すでに歯茎に色が付いているという方もセラミックに変えると　徐々に薄れ、目立たなくなってきます。

また、熱に強いため神経が残っている歯にかぶせても、しみることがありません。

さらに金属アレルギーの治療・予防にもなります。

金属アレルギーで皮膚に症状が出た方の銀歯をセラミックスに変えるだけで・・・

こんなにも症状が改善します！

（症状の改善にかかる期間や改善度合いには個人差があります）

まとめ

現在でも金属で作られた詰め物やかぶせ物は存在します。

だからこそ、きちんと情報を得て自ら選択する必要があるのです。

もう、銀歯が入っているあなた！

今からでも決して手遅れではありません。

さあ、メタルフリーの世界へ足を一歩踏み入れましょう。