コラム

COLUMN

自費治療と保険治療の白い被せ物の違いって?

 

自費治療のCAD/CAMクラウンと保険治療のいわゆる「CAD/CAM冠」の違いは、自費治療CAD/CAMクラウンはセラミック。保険治療のCADCAM冠で使えるのはハイブリッドセラミック。

 

ハイブリッドセラミックとは実はセラミックではなく、セラミックの粒子の入った硬質レジン(プラスチックの仲間)です。

 

レジンには吸収性があり、噛む力が加わると柔らかいのでひずんで曲がりやすく、被せ物が脱離しやすいのです。歯ぎしりや食いしばりをする方の場合、とくにこの影響が強く現れます。

 

一方、自費治療に用いられるセラミックはというと、硬質で曲がりにくくひずみが出にくいため、被せ物と歯の接合部が浮きにくく傷みにくいです。保険治療自費治療では、じつは見た目だけでなく耐久性も異なるというわけです。

 

とくにフルジルコニアの被せ物は、硬質で曲がりにくいので歯ぎしりや食いしばりによるひずみが出にくく、陶材の表面加工もないので細かな欠けやヒビができず、嚙み合う歯を摩耗させにくいことがわかっています。

 

ジルコニアは金属よりも硬く強度の高い素材ですが、軽量(金属の1/3)なため、装着した時の歯にかかる負担が大幅に軽減されるという特徴があります。生体への親和性が高いため人体に優しく、金属アレルギーの方も安心して利用できます。

 

米国ではすでにフルジルコニアがもっとも多く使われているとのデータもあり、また日本国内でもさかんに使われはじめています。

 

満足のいく治療を受けるために、ぜひ今後の治療の新たな選択肢として参考にしてください。

 

 

・患者さんの症例(噛み癖や周りの歯の状態など)によっては、被せ物の選択肢に向き不向きがあります。歯科医師に希望を伝えてよく相談しましょう。

 

・歯ぎしりや食いしばりをしている痕がないか歯科医院で口の中を診てもらい、もししているようならマウスガードを作り、毎晩装着して就寝しましょう。

 

・上手な歯磨きの仕方を歯科医院で教わり、お口の中の清潔を保ち虫歯の再発を防ぎましょう。

 

・歯科医院で定期的にクリーニングと歯科検診を受け、歯科のプロフェッショナルと一緒にお口の健康を守っていきましょう。