コラム

COLUMN

キシリトールのはじまりについて

 

 

みなさんはキシリトールって知っていますか?

 

ガムとかタブレットに入ってる…?

なんとなく歯によさそう

北欧で作られている…?

 

 

こういったイメージを持った方が多いのではないでしょうか。

サンタクロースの実家があるフィンランドでは、多くの人が日常的にキシリトールを口にしています。

 

そもそもキシリトールとは何なのでしょう。

 

キシリトールとは、白樺の木やトウモロコシの芯から取れる「キシランヘミセルロース」と呼ばれる天然甘味料です。

そう、甘味料なのです。砂糖のように甘いのに、カロリーは砂糖の75ほど。

代謝にインスリンを必要としないので血糖値も上がりにくく、糖尿病の人が食べても大丈夫とされています。

 

さらに、口腔内の酸性度を中性に保つため歯のエナメル質を強化し、虫歯の原因となる細菌の繁殖を防ぐ効果があります。

 

つまり虫歯になりにくいと言うことですね。

 

 

キシリトールの利用はフィンランドで始まりました。

 

 

第二次世界大戦中フィンランドでは、ストレスや栄養不足などの要因が合わさり口腔内のバランスが崩れ、虫歯の発生率が増加したといわれています。

また、当時は砂糖の供給が制限されており、砂糖に変わる代替品の研究をしていました。

そこで注目されたのが、キシリトールでした。

フィンランドではキシリトールを噛む事で飢えをしのぐ効果があると広く信じられていました。

 

キシリトールの原材料となる白樺に恵まれているということもあって研究は進み、1970年代には、フィンランド政府もキシリトールの利用を推奨し、学校や保育園などでキシリトール製品の配布を行いました。

さらにキシリトールを含む製品の販売には税制上の優遇措置が取られ、一般の人々も利用しやすくなりました。

 

このような取り組みにより、フィンランドはキシリトール大国となりました。

現在でもフィンランドではキシリトールを積極的に利用する文化が根付いており、虫歯の発生率が非常に低い国として知られています。

 

キシリトールは甘いので唾液が分泌され、それも虫歯予防の一因となっています。

日本ではちょっとなじみがないですが、フィンランドでは寝る前にキシリトール100パーセントのガムなどを噛むそうですよ。

 


 

もちろん、キシリトールを摂取することは、虫歯予防になりますが、虫歯にならないわけではありません。あくまで補助的に使うもので、毎日の歯磨きや、定期的な歯科受診ありきであることは間違えないようにしましょう。

さらに、大量に摂取するとおなかがゆるくなることもあるので、適切な量を摂取するが大切です。

 

キシリトールはフィンランドの歴史と文化に深く根差した甘味料、

その魅力から、今後ますますの需要拡大が期待されています。