みなさんは歯磨きしたときに血が出たことはありませんか?
歯周病は、世界でもっとも患者さんの多い感染症で、
ギネスブックになっています。
また、歯を失う原因の第一位でもあります。
おそろしいことに、自覚症状がなく、進行する静かな疾患でもあります。
全身疾患との関連性の報告も相次いでいます。
本稿では、歯周病を予防する清掃について解説します。
まず、歯と歯ぐきの境目に歯垢が残っていると、歯肉に炎症がおきます。
たとえば、台所の排水溝を想像してみてください。
皿洗いで使用した洗剤の泡がたっぷり流れているはずなのに、
排水溝はぬるぬるのままですよね。
金属ブラシなどでゴシゴシと、汚れやぬめりは取れません。
その理由は、汚れ・ぬめりの原因が
微生物の集合体であるバイオフィルムだからです。
実は、歯垢もこの一種だと言われています。
つまり、入れ歯や歯と排水溝の掃除同様、
綺麗にするためには物理的な力が必要になる、ということです。
口腔衛生管理でとても大事なキーワードは「物理的除去」です。
これを叶えるのが、歯科医院で歯科医師や
歯科衛生士による専門的口腔ケアをうけることです。
歯科医院では「超音波の機械や専門的な機械やペーストを使用した
歯面研磨(PMTC)や
細かいパウダーや水圧を使用したエアフローを使います。
超音波によって振動させ、強力な衝撃波で、
歯磨きだけでは取り切れない微細な歯石や
バイオフィルムなどの汚れを取りきることができます。
1カ月に一度、歯科医院にて検診や専門的なクリーニングを受けましょう。