「よく噛めるお口」ですみやかに歳を重ねる

歯を失って治療を受ける時にインプラント治療を選択するかたが、増えています。

インプラント治療が日本に導入されてすでに４０年、現在では、なくてはならない治療の選択肢になっています。歯根の代用として埋入するインプラント体が、あごの骨と直接ガッチリ結合(骨結合)しますから、自分の歯と同じように噛めることはインプラント治療の大きなメリットです。

奥歯を１本失っただけで、噛む力が約４０％落ちると言われています。とくにミドル世代、シニア世代にとって、なんでもよく噛んで食べられることは重要で、その後の人生の健康状態に直結すると言っても過言ではありません。治療してよく噛めるお口にしておくことは、とても大切なことです。

国内の「国民健康・栄養調査」によると、４０代から「なんでも噛んで食べられる」という人の割合が減りはじめ、５０代で８５％、６０代で７５％、７０代では６０％近くになってしまいます。

よく噛めないお口をそのままに放っておくと、低栄養に陥りやすいことがわかっています。

低栄養は免疫力や筋力の低下を引き起こし、とくにシニア世代にとってはフレイル(虚弱)に陥る大きな要因となっています。若々しくすこやかに年齢を重ねるには、よく噛めるお口を維持する事がとても大事なことになります。

超高齢社会の日本は今後ますます高齢者人口が増えていきます。

さまざまな調査や研究で、「フレイルを防いで、寝たきりの期間をなるべく短くし健康寿命を延ばすには、お口の健康が重要だ」というデータがつぎつぎと明らかになっています。

健康寿命を延ばす為には、まずは歯科を定期的に受診して予防し、歯の喪失を止めること、そして入れ歯でもインプラントでもよいので、治療を受けて噛めるお口にしておくことが大事です。